ニチアス防耐火試験の偽装ニュースへの雑感。軒裏天井材の耐火性能値が不正な試験体を使って偽装された由。他にもビル向けの耐火間仕切用ボードも。
感想はふたつ。
一つ目は、軒天井の構造について。軒から小屋裏に換気するために、孔あきボードを使う事例が少なからずある。換気口を設ける場合も同様だが、延焼もらい火に対処のために火炎を阻止する手立てが要求され、孔あきボードはどうだったか」を思い出した。適切な条文や規則が見つからず、指導現場任せなんだろうと、あきらめた。換気口は火炎ダンパー付まである。屋根頂部の排気部材はブランド建材屋に多数商品があるけど、吸気口部品に適当な物は少ない。孔あきボードを使ってスルーしてるけど防火性能と小屋裏換気とのせめぎあいはどうなってるのか。おためごかしに近い参考納まりなんてもうたくさん。
ボードの性能を云々する前に、火災性状に対応した軒裏構造を標準化する方が先だろう。
二つ目は、これから始まるだろうけど、現在、規格をクリアしてる材料の『実力』を明確にすること。
軒裏につながる「外壁材」と、内部に充填される「断熱材」が、まず見直しすべき要点。平成12年頃、法改正にともない試験方法と規準のハードルが高くなった。外壁材業界は各社の「努力」で新規商品はクリアした。
問題は、壁の構造すべてを検討し直したかだ。通則とか一般仕様とかがあって、当たり前と思われた物はスルーされている。
木造でグラスウール充填のサイディング外壁+石膏ボード内壁は、最多の汎用の壁仕様で、「準耐火構造」と認められるものがほとんど。
構造別、外壁材種類別に再試建は相当な手間だから、達成した防火性能に寄り掛かって「通則」を作ったようなところがある。まぁ誠実な工学的判断というんだろう。
以前、フェノールフォーム充填木造パネルの準耐火試験をした折り、並行してグラスウール充填仕様も試験した。金具固定の外装材は早いうちに焼け落ち、火炎に露出した断熱材の耐火性状の実力勝負に。グラスウール75ミリはやや後に焼け落ち、室内側のボードを焦がして発炎。フェノールフォーム70ミリは黒く炭化しながら木枠内にとどまり、所定の45分をクリアした。発泡樹脂フェノールの実力はグラスウールをはるかに上回った。
それにしても、既得の認定仕様が、かくも簡単に燃え落ちるのは何と言う事かなあ」と。
合掌
2007年11月03日
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